職業安定法:44条の役割

職業安定法:44条の役割

<職業安定法・44条>

 

◆ 昭和22年に生まれた職業安定法では、当初、労働者供給事業(いわゆる「派遣事業」)を禁止していました。(第44条

 

職業安定法第44条の条文は、下記の通りです。

 

何人も、次条に規定する場合を除くほか、労働者供給事業を行い、又はその労働者供給事業を行う者から供給される労働者を自らの指揮命令の下に労働させてはならない。」

 

◆ しかし、雇用関係の流動化などによって、実態として、派遣事業が行われるようになり、これを後追いする形で、職業安定法が一部改正され、労働者派遣業務が部分的に認められることになったのです。

 

すなわち、1986年に施行された労働者派遣法制定は1985年)は、この職業安定法第44条を修正し、特定の対象業務(当初は16)に限って、許可または届出による労働者派遣事業者からの「労働者派遣」を合法化することになりました

 

港湾、建設関係は、とくに弊害の大きい間接雇用形態が広がっていましたので、特別の法律が定められ、また、警備業については警備業法が適用されることになって、労働者派遣の対象から除外されることになりました。

 

◆ 合法化された労働者派遣とは、供給元と労働者との間に雇用関係があり、供給先と労働者との間に指揮命令関係しか生じさせないような形態を取り出し、種々の規制の下に適法に行えることとしたものです。

 

しかし、供給元と労働者との間に雇用関係のないもの、あるいは、供給元と労働者との間に雇用関係がある場合であっても、供給先に労働者を雇用させることを約して行われるものについては、従前どおり、労働者供給事業として、職業安定法第44条に基づき全面的に禁止されています